空と友達になれる家からはじまる 自然と共にあるライフスタイル

神奈川県葉山町の国道を脇道に。少し高台に登ったところにある賃貸住宅「Amici e Cielo葉山」(アミチエチェーロHAYAMA)。新婚間もないカップルが、「心をぐっと掴まれて」突然の移住を決意してしまった、というお部屋にお邪魔した。

「空と暮らす家」は突然に

住居の南と西の大きな窓からの採光で明るい

「Amici e Cielo葉山」は、黒の外壁のシンプルな外観が際立つ集合住宅だ。4つの住戸がメゾネットスタイルで収められており、Costa、Soleという室名が充てられている。「Amici」はイタリア語で友達、「Cielo」は空、「Costa」は海岸、「Sole」は太陽。富士山を海の向こうに望む景勝地として人々に愛されてきた葉山・森戸海岸に近い内陸側の高台にあり、各住居は葉山の広い空と共にある暮らしをコンセプトに企画とデザインがなされているのだそう。今回は訪ねたのは、Sole21に入居した康さんとさなえさんのご夫婦。

玄関から階段を登り、メインフロア(LDK)に入ると、伺った日は6月特有のどんよりとした空模様であるにも関わらずとても明るい。「この窓の大きさがいいです」と康さん。南側と西側に床から天井までの大きな窓は、この住宅の最大の特徴。明るいキッチンのカウンターで、さなえさんがお茶を入れながら「そうだね」と同調の笑顔。

ふたりがこの部屋に住むことになったのは、昨年夏のちょっとしたバカンスがきっかけだった。入籍して間もなく、都内から葉山に開業した海沿いのホテルで夏の休日を楽しもうとやってきた。「ピンと来ちゃったんです。ここに住みたいと」とさなえさん。結婚にあたり将来の拠点は「東京じゃない」と漠然としたイメージがあった……とはいえ、ご主人の康さんは、当時、仕事や生活の場を整えるために、都内で相次ぐ2度の引っ越しをしたばかりだった。

葉山での休日の後、興味本位で眺めていたネットで「Amici e Cielo葉山」の情報を知ることになる。康さんは「見に行くだけだよ。引っ越し貧乏だからさ……」と自分とさなえさんに釘をさしつつ、ひやかし気分で内見に。「そうしたら、心を掴まれちゃった」(笑)。

奥様のさなえさんは「いい家なら、関係者もいい人なはず」と脳内にイメージして内見に臨んだとか。現地の待ち合わせに現れたスタッフは……「坂を登って行ったら、Tシャツ姿でビーチサンダル履きのおじさんがニコニコして待っていて、イメージしていた不動産屋さんと全く違う。あ、葉山ってこうなんだって(笑)。そういう葉山のライフスタイル含め、この家素敵だな、と思った」という。

さなえさんは「私は、自分の感覚を重視して色々なことを決めるんですけど、彼は現実派。常識があって、常にリスクを考えて行動する人。その人が葉山に住んじゃう? とか、ほぼノリで、確信をもてない状況のなかで入居申込書を書き込んでいる姿を見て、凄い! と思ったんです。きっと彼も心で、必要なことが分かっていたのかな、と思いました」と1年前の出来事を振り返る。

「まさかの引っ越し」で仕事に変化も

ロフトの一角が康さんの仕事スペース

大学では法律を専攻していたという康さんは、デザインへの興味から、卒業後に進路変更し、デザイン専門学校や数社のデザイン事務所で経験を積み、先輩が設立した会社に専属外部スタッフとして参画、商空間のデザインを仕事としていた。しかし、先輩との方向性の違いからいよいよ一人のデザイナーとして仕事を始めることを決意そして結婚、と変革の時期を迎えていた。「全てに対して勇気とチャレンジが必要な時期だったから……感覚が麻痺していたんでしょうね、引っ越し前より賃料アップだったし、まともに考えていたら決断できなかった」という。

康さんの仕事は、店舗や展示会場での現場確認等が絡み、現場は都内が多い。葉山に住むようになって不便はないのだろうか?
「以前は、しょっちゅう現場に行っていたんです。フットワークが軽いって、思われたかったのかな……でも、仕事のやり方を見直したら “行かないとダメ”って、ことでもないことに気がつきました」。
空間デザインという仕事柄、予算や技術的な縛りなど、細かな情報のやりとりが不可欠。「お客さんが求めているポイントをしっかりヒアリングするとか、逆にこちらが欲しい情報を共有してもらって、曖昧な点を少なくすることは心がけるようになりましたね。画像などを多用してコミュニケーションをとることも大切です。資料送付とメールで補足説明、電話でフォロー、って当たり前のことですけれど、心がけていますね」。通信環境の進化、クラウドサービスの多様化などを背景に、遠隔での仕事をする方法は、今やいくらでもあるが、やはり実際、それを上手く進めるには、業務を遂行の方法論を見直すことが重要。With Coronaとなったイマドキの仕事術を、康さんは実践からはやくも体得されているようだ。

さて、いっぽうのさなえさんは、山と海に囲まれた大分県別府市で生まれ育ち。大学卒業後に上京、以前から「健康」と「食」への関心もあり、青果を扱う会社の食育部門でイベント等の業務に従事していた。しかし、全国を飛び回る仕事で激務が続き、身体を壊したことから転職。だが、その転職先もSNSを使ったプロモーションやイベント企画が担当で、やはり激務。タスクに追われる日々、心身を整える方法を探る中で、会社を辞め、出会った漢方の専門家を通して薬膳料理に親しむように。そしてもともと興味のあった西洋占星術への知識も深めて、自分の周辺のことをブログ等で発信し始めた。
さなえさんは現在、オンラインベースで、カウンセリングやワークショップを提供している。ブログの読者からの反響がきっかけとなり自然発生的に始まった仕事だそうだ。「葉山に住み始めて、私も肩の力が抜けたんでしょうね、自分の中にエネルギーが溜まった気もするし、それはSNSとかでも伝わるのかもしれませんね。お仕事の依頼が増えたんです」という。

手に入れたてしまったのは「3輪バイク」と「当たり前の幸せ」

ロフトは5畳分の広さのテラスに繋がる。どこにいても開放感を

住み始めて半年。康さんのワークスペースは、LDK上階の9畳の広さのロフト。ロフトからはテラスに繋がり、上階も屋外の空気感に溢れている。「どこにいても開放感がある。フローリングに寝転がっていても木の匂いが心地よい」と康さん。賃貸住宅では珍しい無垢の木のフローリングがお気に入りだ。「冬も暖かかったですね。これから夏になってベランダでビールを飲むのが楽しみ」とさなえさん。

「コロナに関係なく、在宅時間が増えましたけど、家のどこにいても気持ち良いし、“お家時間”がむしろ楽しくて、自分も料理以外の家事はするようになりました。仕事についても、もう商業空間じゃないだろう、と思っていて、いろんな人の“お家時間”を充実させる手伝いができないかな、と思っています。手持ちの家具に手を加えて再生したり、お客さんと一緒にDIYしたりできたら楽しいですね」。

葉山に住み始めて3輪バイクを購入し、さなえさんを後ろに乗せて海岸沿いを走るようになったという康さん。「都内に住んでいたら間違いなく買わなかったですね。実用性を重視して、色々な理由をつけて、自分で諦めていたと思います。欲しいもの買ったらええやん、やりたいことやったらええやん、という気持ちになれたのは妻の影響が大きいけど(笑)、ゆるーく許容してもらえる葉山の空気も確実にありますね」という。

「朝起きて、緑と太陽を感じる瞬間から幸せです。いま、物質的な価値とか、権利や肩書きで幸せを測る世の中ですけど、太陽とか海、空、風、身体とかの当たり前にあるもの自体が豊かさであって、その当たり前なことの豊かさに気づける暮らしだな、と思いますね」とさなえさん。
引っ越し数か月後に、世は「withコロナ」の時代へ。展示会関連の仕事が多い康さんの仕事状況も変化したが、都会から葉山への移転によって起こった心境の変化は、新たな生活様式に図らずしてつながってしまったようだ。
今年の夏にはSUPも始めたという康さんと、毎朝、海への散歩が日課になったさなえさん、「幸せを感じることが増えたので、夫婦関係も良くなりました」とのこと。ごちそうさまでした。

Withコロナ時代として、在宅勤務の行いやすい住宅や、都心(勤務先)から離れた郊外への移住が注目を集めるようになって来ました。
お部屋や選びにあたっては、オンライン会議やワークスペースの確保に重点を置くケースが多いようですが、在宅勤務で得られることになる増えた在宅時間の楽しみ方も考慮しながら進めていくと良いお部屋が見つかるかもしれせん。

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